期間について

初回相談から成約・クロージングまでの期間は、案件ごとに異なります。当社での標準的な目安は3ヶ月〜6ヶ月です。買手候補が明確で、資料確認、条件整理、契約手続きが早く進む案件では、1ヶ月前後で進むこともあります。過去には、初回相談からクロージング・決済まで最短2週間で完了した案件もあります。

一方で、許認可、不動産、金融機関対応、関係者調整、買収監査、条件再交渉を要する案件では、6ヶ月を超える場合があります。複雑な案件では、1年から2年程度を要することもあります。

M&A・事業承継の実務は、秘密保持、情報の整理、買手候補への打診、面談、基本合意、買収監査、最終契約と、一定の順序で進みます。

ここでは、売手側から見た標準的な流れをお示しします。あわせて、買手候補として打診を受けた場合の流れも補足します。

売手側の標準的な流れ

1. 初回相談

対象会社の概要、譲渡をご検討されている背景、売手のご意向、想定される買手候補、事業規模、承継後の運営可能性を伺います(Serviceに記載の5観点)。

この段階では、詳細な財務資料の提示までは必要ありません。現時点でお話しいただける範囲で結構です。通常の初回相談自体に費用は発生しません。

2. 秘密保持契約の締結

相談内容を具体化する段階で、秘密保持契約を締結します。

売手と当社の間で締結し、当社が外部に対して相談内容、会社名、案件の存在等を開示しないことを定めます。ここから、決算書・税務申告書、株主構成、事業内容の詳細等について、具体的な確認に入ります。

3. 事業価値算定書・株価算定書の作成と確認

秘密保持契約の締結後、決算書等の資料を確認し、事業価値算定書または株価算定書を作成します。

譲渡想定対価の水準、算定の前提、反映させるべき個別事情について、売手とともに確認します。この段階で、売手の譲渡想定対価と市場で成立しうる水準との関係が見えてきます。

着手金なしと初期実務について 当社は着手金をいただいていません。秘密保持契約の締結後、資料確認、事業価値算定書・株価算定書の作成、買手候補の検討、初期的な打診・折衝など、基本合意前の実務が先行する場合があります。これらの実務を適切に行うため、初期段階で譲渡可能性、買手候補の見込み、想定される進行を確認します。なお、事前にご了承いただいた交通費・宿泊費・資料取得費等の実費については、ご請求する場合があります。案件の進行状況により、中間金請求時にあわせて精算することがあります。

4. FA契約または仲介契約の締結

事業価値算定書・株価算定書の確認を経て、当社との業務委託契約を締結します。

FA契約として締結するか、仲介契約として締結するかは、Serviceに記載のとおり、案件特性に応じて決めます。契約書では、支援範囲、支援形態、報酬条件、秘密保持、契約期間、解除条件等を明示します。

5. ノンネームシート・案件概要書の作成

買手候補への打診に用いる資料を作成します。

ノンネームシートは、会社が特定されない範囲で事業内容・規模・地域等を示した簡易資料です。初期段階で買手候補に関心の有無を確認するために用います。

案件概要書(インフォメーション・メモランダム)は、秘密保持契約を締結した買手候補に対して開示する詳細資料です。事業内容、財務状況、組織、取引関係、譲渡条件の想定等を記載します。

6. 買手候補への打診

ノンネームシートを用いて、買手候補に打診します。

打診先は事前に売手と確認し、接触を避けたい先がある場合は候補から外します。同業他社、関連業種、地域内の候補、投資家等、想定される買手像に応じて検討します。

7. ネームクリアの確認

ノンネームシートで関心を示した買手候補に対し、会社名を開示する前に、売手の承諾を得る手続きです。

ネームクリアの承諾後、買手候補と秘密保持契約を締結し、案件概要書を開示します。

8. トップ面談

買手候補との面談を設定します。

売手と買手候補の経営者が直接会う場です。事業内容、経営方針、従業員・取引先への配慮、承継後の運営についての考え方、譲渡対価の水準感等を確認します。面談の前後では、書面だけでは伝わらない事業の実態や経営者の人柄が重要な判断材料になります。

複数の買手候補と面談する場合は、面談の順序、日程、面談内容の整理を当社が行います。

9. 基本合意契約の締結

トップ面談を経て、特定の買手候補と主要条件について合意できた段階で、基本合意契約を締結します。

基本合意契約には、譲渡対象、譲渡対価の想定額、譲渡スキーム(株式譲渡/事業譲渡等)、スケジュール、独占交渉権、秘密保持、費用負担等を定めます。法的拘束力の範囲は契約ごとに設計します。

基本合意契約の締結後は、買収監査、最終契約交渉、クロージング準備が本格化します。当社では、この段階で中間金が発生します。報酬体系の詳細はFeeをご確認ください。

10. 買収監査(デューデリジェンス、DD)

買手が、専門家(公認会計士、税理士、弁護士等)を起用して、対象会社の財務、税務、法務、事業等を調査します。

売手は、買収監査に必要な資料を開示し、質問に応じます。当社は、資料リストの整理、質問対応の進行管理、追加情報の提供方法の調整を行います。

買収監査の結果、基本合意時に想定していなかった事項が発見される場合があります。その場合は、譲渡対価、表明保証、クロージング条件等の再調整を行います。

11. 最終契約の締結・クロージング

買収監査を経て、最終契約書(株式譲渡契約書、事業譲渡契約書等)を締結します。

最終契約書では、譲渡対象、譲渡対価、支払方法、表明保証、誓約事項、クロージング条件、補償、契約解除等を確定します。

クロージング日に、譲渡対価の支払と株式・事業の引渡しが行われ、所定の登記・届出等の手続きが完了します。

成約後の引継ぎ期間についても、基本合意・最終契約の段階で設計し、現経営者の残留期間、従業員への説明、取引先への通知等を進めます。

買手候補として打診を受けた場合の流れ

当社から買手候補として打診を受けた場合の流れは、次のとおりです。

  • ノンネームシートでの打診:会社が特定されない範囲で事業内容・規模・地域等をお伝えし、関心の有無を確認します
  • 秘密保持契約の締結:関心をお持ちいただいた場合、買手側と秘密保持契約を締結します
  • ネームクリアの確認:売手の承諾を得たうえで、会社名を開示します。開示後、案件概要書をお渡しします
  • トップ面談:売手との面談を設定します
  • FA契約の締結:当社が買手側FAとして関与する場合、意向表明書の提出前までに買手側との業務委託契約を締結します。契約締結の時期は、案件の進み方により前後します
  • 意向表明書の提出:譲渡対価の目線、譲渡スキーム、スケジュール等を書面で提示します
  • 基本合意契約の締結:売手と主要条件について合意できた段階で、基本合意契約を締結します
  • 買収監査:買手側で専門家を起用し、対象会社の調査を行います
  • 最終契約の締結・クロージング:最終契約書を締結し、クロージングに至ります

買手候補としてのお問合せは、Contactよりお願いします。